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こんにちは、Webディレクターのogaです。
ディレクター歴も2024年10月で9年と6か月を迎え、2桁の大台まであと少し…PhotoshopとHTMLがちょっと使えるくらいの未経験からWeb業界に就職し、今に至るまでコーディング以外は体系的に学んでいないので、HINODE ICT内では珍しい「完全なる非デザイナー」です。
そんな非デザイナーでも、便利で、一度使い始めたら手放せない。
デザイナーならなおのことというところで、今回はAdobeツールの集合体「Adobe Creative Cloud」についてご紹介したいと思います!
主要な5つのソフトについては以前asaが記事にしていますので、こちらもぜひご確認ください。
目次
Adobe Creative Cloudとは?
Adobe Creative Cloud(以下Adobe CC)は、アドビ社が提供するPhotoshop、Illustrator、Premiere Proなどといったクリエイティブツールを網羅した月額制サービスです。写真、動画編集、Webデザインなどといったあらゆるクリエイティブワークを効率化し、クリエイターの創造性を最大限に引き出します。また、Adobe CCにはアプリケーションのほか、ソーシャルメディアテンプレート、クラウドストレージ(100GB~1TB)、Adobe Fontsのフォントのほか、Adobe Portfolio や Behanceの利用も含まれています。
アドビ社は「世界を変える革新的な製品を作る」という理念にもとづいて1982年に設立され、1987年にIllustrator、1989年にPhotoshopを発表し、現在までクリエイターに支持され続けています。また、1991年にAdobeの共同創設者であるジョン・ワーノック博士が発足させた、どのコンピューターやソフトウェアで文書を作成しても作成時の見た目のまま表示・印刷できるツールを開発するプロジェクト「The Camelot Project」により生まれたのが、現代ではビジネス文書の基本形式となっている「PDF」です。このデータを表示できるアプリケーションAdobe Acrobat Readerも、アドビ社が無料配布しています。
クリエイターだけではなく、アドビ社のツールは社会の中に根付いている形ですね。
Adobe CCで活用できるアプリケーション
2024年9月現在、Adobe CCで利用できるアプリケーションは20種類以上。使いたいアプリケーションをAdobe CCデスクトップアプリあるいはWEB上からインストールして使用できます。
HINODE ICTで主に活用しているアプリケーションは以下の通りです。
<デザイン制作>
・Illustrator(DTPデザイン・イラストの制作)
・InDesign(冊子等のレイアウト制作)
<写真加工>
・Photoshop(写真のレタッチ・背景合成・簡易なデザイン制作も)
・Bridge(写真補正)
<WEBデザイン>
・Adobe XD(ワイヤーおよびページ全体のレイアウト制作 ※要所デザインはIllustrator使用)
<動画制作>
・Premiere Pro(基本の動画制作)
・After Effects(アニメーションパートの制作)
・Adobe Media Encoder(書き出し)
<その他>
・Adobe Acrobat Pro(PDFの表示・編集)
非デザイナーといえど、撮ってきた写真の基本補正や加工、ワイヤーの作成、簡易な動画の制作は自分で行っています。上記の中でも全然手を触れたことがないのは InDesign だけですので、制作会社に所属する職種については、全員Adobe CCの導入をお勧めしたいところです。
また、制作会社以外の場合でも大変重宝するのがAdobe Acrobat Proかなと。無料で配布されているAcrobat ReaderもPDFを表示するという用途は十分こなしてくれますが、Proを使っているとReaderには戻れなくなります…。Proまではいかなくても、「Acrobat Standard」という商品もあるようですので、普段の書類処理の状況からぜひご判断ください。
ちなみに最近私のPCとPsは折り合いが悪く、画像上で「選択」することによりほぼ必ずソフトがフリーズします。
メモリ使用容量調整と便利さの戦い…!
クラウド連携の強み
Adobe CCにはクラウドストレージがついてきます。
Creative Cloud アカウントを持つデバイス間でファイル、フォルダー、Creative Cloudライブラリなどが同期され、チームでのファイル共有を容易にします。Photoshop、Illustrator、Adobe XDなどで制作したファイルも、アプリ画面からクラウドドキュメントとして保存できます。クラウドドキュメントを使用すると、編集した内容がリアルタイムでクラウドに保存されます。
もちろんローカル環境への保存も可能ですが、ただでさえ大きいファイルサイズになりがちなデータを、自動でバックアップしてくれることを考えると使わない手はありません。アプリによってはバージョン管理もでき、任意のポイントへ戻すことも可能です。
料金プランと比較
Adobe CCは<個人><法人><学生・教職員><教育機関>という4つのくくりで、それぞれプランを設けています。
個人と法人のプランをまとめてみました(2024年9月現在の数字です)。
個人
Creative Cloud コンプリートプラン | 1ライセンス 月額7,780~ 円(税込) |
個別のアプリケーション契約 | 1ライセンス 月額3,280~円(税込) |
法人
Creative Cloud コンプリートプラン | 1ライセンス 月額10,780 円(税込) |
Creative Cloud 単体プラン | 1ライセンス 月額5,080~円(税込) |
Adobe Substance 3D Collection | 1ライセンス 月額13,380~円(税込) |
※1)Creative Cloud コンプリートプラン
20種類以上の全てのデスクトップ・ モバイルアプリが使えるプラン
※2)Creative Cloud 単体プラン
Photoshop、Illustrator、Acrobat Proなどから一つのアプリだけを選んで使うプラン
※3)Adobe Substance 3D Collection
3D造形ができるSubstance 3Dアプリを使えるプラン
アドビのプランページにも掲載されている通り、3本以上のアプリケーションを使用する場合は、個人でも法人でもコンプリートプランの方がお得になっています。Webデザインの制作現場でも、Illustrator・Photoshop・AdobeXDと3つのソフトを行き来しており、用いることができるツールが多いほど、クリエイティブの幅が広がります。
1ライセンスの契約で2台のPCにアプリケーションをインストールできる(※同時起動不可)ので、職場PCと家PCに導入することで、より自由度の高い働き方を実現できそうです。
Creative Cloudの活用事例
HINODE ICT Labの制作物は基本的に2本以上のアドビアプリを使用して制作されています。
せっかくなのでデザイナー陣に制作実績を紹介してもらいたいと思います。
デザイン制作
使用アプリ:Photoshop・Illustrator
AIでデザインレイアウト、PSで画像加工を行っています。
透明マスク・シャドウのエフェクトなど、優しく清潔感のある雰囲気を付加したい福祉系のデザインでこれらのソフトは特に重宝すると感じています。
またAI・PSともに再編集しやすく、メンバー間でのデータ共有にもおすすめです。
日々の仕事がますます効率よくなるような新機能が続々と追加されるので、今後もますます期待されます。
by nmnm
写真加工
使用アプリ:Photoshop・Bridge
Bridgeで複数枚の写真を一気に補正した後、外観はパンフレット等にも使用するのでPhotoshopで細かなレタッチを行いました。
電線・鉄塔を消したり、青空を合成したり、お隣について少々AI生成機能を使ってみたりと、初挑戦ながらいろいろできて楽しい反面、大変さもありました。
by kayo
動画制作
使用アプリ:Premiere Pro・After Effects・Adobe Illustrator
基本の動画編集についてはPremiere Proで、オープニングの細かいエフェクトはAfter Effectsでと使い分けてます。ソフト間で連携できるのがAdobeのいいところですね。
オープニングについてはジングルに合わせてエフェクトを当てていく流れで進めました。インパクト重視でエフェクトを多用する場合は、音先行で作るのがポイントです。
by asa
Webデザイン制作
使用アプリ:Illustrator
メインビジュアルや、細かな装飾はIllustratorで制作しました。それ以外はFigmaを使用しています。
以前はAdobeXDを校正出しにも便利なので使用していたのですが、オートレイアウト機能や後々のコーディングのしやすさを考えて、最近はFigmaを選んで使ってます。
by sochan
ご協力ありがとうございました!
申し込み方法
Adobe CCは公式サイトから申し込みができます。
支払方法については、申し込み画面から月々払いと年間一括払いが選べるようになっており、どちらも料金は同じです。
お申し込みはこちらから
小話:アドビ サブスクリプション化の背景
アドビアプリケーションは、現在は月額制のサブスクプランのみが販売されています。2012年のAdobe CC発売を契機に、アドビはアプリケーションのサブスクリプション化を進めました。バージョンごとに製品を発売していては進化し続ける技術と最新を求めるニーズに間に合わないこと、また、景気の状況によっては新バージョンの買い控えが起こりうることから、アドビはこの方針に踏み切ったそうです。
サブスクリプションは月々の費用が掛かりますが、アプリの自動アップデートとカスタマーサポートが保障されています。CS6などの買い切りバージョンを配布・販売しているサイトも見受けられますが、サポートが切れている上、当該ソフトの発売が2012年とかなり古いことから、使用はお勧めできません。
まとめ
「アドビアプリケーションを3本以上使用する場合は、個人でも法人でもコンプリートプランの方がお得!」これを軸に、お仕事の幅を将来に向けて広げていくためにも、個人であれ法人であれ「Creative Cloud コンプリートプラン」をおすすめします。
何より、ソフトがいろいろあると(こんなにソフトがある…使わないのは…新しいことできちゃうかも、やってみるか…?)みたいに、もったいない精神からのスキルアップにつながる瞬間も生まれやすいかなと(^^)